剱岳へ(1) ~立山(雄山、大汝、別山)から剣山荘へ

剱岳へ(1) ~立山(雄山、大汝、別山)から剣山荘へ

タマケンひとり山岳部。

剱岳へ挑戦。

まずは1日目の記録です。
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AM3時8分、家を出発。

室堂へは、いつも富山側からのアプローチでしたが、
今回初めて長野側から向かいました。

中央道から長野道へ。
安曇野IC.で高速を下り、扇沢へ。

猿にも遭遇。

扇沢に到着したのは6時20分。
車は駅前の有料駐車場に停め、
アルペンルートの乗車券を購入するための列に並びました。

扇沢~室堂の往復乗車券。

始発7:30発のトロリーバスで黒部ダム駅へ。

バスを降り、ひんやりした涼しいトンネルを抜けると、

黒部ダム。

ダム建設で亡くなった多くの方の慰霊碑に手を合わせました。

次のケーブルカー乗車駅:黒部湖駅までは、ダムの端から端を歩きます。

大迫力のダム放水。

黒部湖駅からは、

ケーブルカーに乗って黒部平へ。

黒部平の展望台から見た立山の後姿。

大観峰へはロープウェイで。
(途中に支柱が無いワンスパン方式としては日本最長だとか。)

↑すれ違ったロープウェイの写真です。
よく見ると、滑車上部に人がいます!!びっくり。

大観峰からは再びトロリーバス。
室堂へ。

9:10 室堂バスターミナルに到着。
山岳情報を掲示板で確認。

6日前、剱岳「カニのよこばい」で事故があったという情報・・。
気が引き締まりました。

さて、今日はこれから山小屋:剣山荘へ向かいます。
(剱岳の麓にある山小屋です。剱岳には明日の朝アタック!)

剣山荘までは、雷鳥沢キャンプ場、別山乗越経由の最短ルートで向かうつもりでした。
(下地図の青ルート。)

が、天気がかなりいいので変更。
立山(雄山~大汝山~富士ノ折立~真砂岳~別山)の稜線を歩きルートにします!。
コースタイムは、休憩時間を含めると6時間程度。(下地図の赤ルート)。

登山届を提出!

昨日、モンベルの山岳保険にも加入しました。
(今回の山行2日間に対しての保険です。)

室堂は大快晴、風も穏やか。

9:20 出発です!

雪渓は例年よりも多い気がしました。

空の青、植物の緑、雪の白、めちゃくちゃキレイです。

10:08 一ノ越に到着。

すでに標高2700m。
コンビニで買った大福の袋はパンパンに膨らんでいました。

10分ほど休憩した後、雄山山頂へ向けて歩き始めました。

岩の急登。
落石を起こさぬよう注意して登ります。

岩の間に咲く花たち。

地元:富山の小学6年生たちの登山遠足で、ところどころ渋滞が起きていました。

ちなみに、私の富山の祖父母は学校の先生でしたので、
現役の頃は多くの小学生を引率して立山に登ったそうです。

三ノ越で休憩してから、

雄山山頂へラストスパート!

11:13 立山:雄山山頂に到着です。

山頂は、たくさんの人で賑わっていました。

頂上にある雄山神社に参拝。

登山の安全も祈願して頂きました。

「明日、剱岳に無事に登れますように」。
そして御神酒を一杯。
(ちなみに、この社殿のある場所が、雄山の最高点3.003mです。)

社殿から見た雄山山頂。

チシマギキョウ。

風にたなびく吹き流し。

ここからは、いよいよ縦走路。
稜線歩きが始まります。

まずは大汝山へ向かいます。

ほとんどの方が室堂~雄山のピストン登山なので、
ここからはだいぶ人が少なくなります。

雄山を背にして進みます。

20分ほどで大汝山に到着。
標高3.015m。
地味ですが、ここが立山の最高峰。

眼下には黒部湖、黒部ダムが見えます。

大汝山休憩所。
映画「春を背負って」で、蒼井優さん、松山ケンイチさんが働いていた山小屋です。
蒼井さんが屋根に上がって布団を干すシーンが印象に残っています。

ベンチに座って干し梅を食べました。

本当は小屋のカレーでも食べてゆっくり休みたかったのですが、
剣山荘への到着時間が心配だったので先を急ぎました。

富士ノ折立を過ぎ、

前方には内蔵助カール。

そしてこれから歩く稜線(真砂岳~別山)が見えます。
そして、その奥にそびえる剱岳も。

内蔵助カール。
この雪渓は秋になっても雪が残る万年雪。

雪の深さは20~30m。
氷河だという可能性もあり、現在調査が行われているそうです。

そんなすごい雪渓を横に見ながら真砂岳へ続く稜線を進みました。

本当、気持ち良すぎ。

振り返ると、雄山山頂からの道程が見えました。
ずいぶん歩いてきました。

チングルマ。

花が終わると花柱と呼ばれる部分が、
羽毛のように伸びます。花よりもこの姿が印象的ですよね。

13:02 真砂岳山頂(2.861m)! 

休まず別山へ向かいました。

妻、バテ始めました。

時間短縮の為、巻き道を歩きます。
「積雪時危険」の看板がありましたが、現在は問題ありません。

ハイマツの間を歩き、

別山の屋根へ出ると・・・・・・・・・・・・

わっ・・!!

つ、ついに.

剱岳が全貌を現しました!

夢に見たこれが剱岳!!!!
目頭が熱くなりました。

しばらく立ち尽くし、

険しい山容を眺めていました。

明日、あの山頂へ行きます。

剣山荘へ。
別山から剱沢への斜面を下ります。

途中何度も立ち止まり、剱岳を眺めながら。

チングルマ。
こちらは花のほう。

14:38 剱沢キャンプ場に到着。

テントも買ったし、本当はここでテント泊も考えました。
が、初テント泊&初剱岳は、ハードルが高すぎるので止めました。
ちなみに・・・山小屋泊も初めてです(笑)。剱岳、、心配です。

これは、剱岳キャンプ場の管理所。
建物内には診療所や警察署もあります。

剣山荘まではここから20分ほどの道程なのですが、
ここからが長く感じました・・・・。
寝不足もあり、夫婦ともヘトヘト。

そして妻、ダウン(笑)。

「あと少しだ、頑張れ!」
そう励ますしかありませんでした(笑)

剣山荘は目前。

名も無き池がとてもキレイでした。

15:22 ようやく剣山荘に到着です。

スタートしてから、6時間02分後でした。

受付を済まし、荷物を下して、まずは祝杯。

キンキンに冷えていました。。。。涙。

山荘のテラスで山々を眺めながら疲れを癒しました。

初めての山小屋泊。
与えられた寝床は、2段ベット上部。

8人が布団を並べます。
隣にオジサンとかいたら嫌だな・・とか思っていましたが、
幸いにも両隣は空き!
3組の夫婦が1つの空き布団を挟んで並びました。
(〇〇X私妻X〇〇)。ご配慮ありがとうございます。

シャワーも浴びました。
とてもきれいなシャワー室。
山小屋でシャワーってかなり珍しい事のようです。
もちろん石鹸やシャンプーはNGですが、今日一日の汗を流せて
とても気持ち良かったです。

他の宿泊者さんとも自然に山の話が弾みました。
剱岳という同じ目標を共有している一体感。

夕食は5時から。

ご飯は、おかわり自由。
大盛り2杯を食べました。

本当キレイな山小屋でした。

夕食後、就寝までの時間を外のテラスで過ごしました。

西の空は山に隠れていますが、東の空が焼けていました。

アーベントロート。赤く染まった別山。

やがて、月が登りました。

眩しい程の月明かり。

後から知りましたが、今日の月は「ブルームーン」だったそうです。
青い月ではありません。
ひと月で2回目の満月の事をブルームーンと呼ぶようです。
3年に一度の珍しい現象。

ただ・・・月が明るすぎて、
期待していた満天の星空は見れませんでした。

そして 20時就寝。

明日は、
いよいよ剱岳に登ります!
⇒【後編:剱岳登頂へ】