槍ヶ岳2017

タマケンひとり山岳部
ついに。
ヤリに登る日がきました。

9月後半、1泊2日で登った
槍ヶ岳の登山記録です。
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スタートは沢渡(さわんど)から。
4時40分、
沢渡第三駐車場に到着。

マイカー規制の為、沢渡から先は
バスかタクシーに乗り換えです。
平日の早朝、
静かな沢渡バスターミナル。
まだ、バスは始発前。

タクシーで上高地へ向かいます。
他の登山者さんとの相乗りで。
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20分ほどで、
上高地バスターミナルに到着。

トイレを済ませ、登山届を提出。
5時25分。
梓川沿いを歩き始めました。

登山を始めて3年が経ちましたが、
上高地に来たのはこれが初めて。
上高地デビューの高揚感と河童橋。

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初めての槍ヶ岳。
選んだルートは「槍沢ルート」
上高地からのピストン行程です。
往復約44km、標高差約1.668m。
とてもロングロングなルートです。
1泊2日で挑戦してみます。
※山雑誌やガイド本等では、2泊3日が推奨されていますが、愛読する山ブロガーさんの多くが1泊2日でトライしていました。自分にもできる!と思い込んでの挑戦です。
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上高地からしばらくは、
フラットで平坦な道が続きます。

梓川に沿った道。

出発して40分で、
最初のポイント:明神に到着。

あの尖った山は明神岳。

休まず進みます。

ザザザッと音がして、
猿が通り過ぎました。

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第2のポイント:徳沢に着く頃、
陽が上がってきました。

おしゃれなロッジのある徳沢。

朝の木漏れ日。
徳沢テント場を通過。

穂高の山々が見えます。

穂高エリアは未だ未踏。
※2018は穂高に登ります_。
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スタートから2時間20分で、
横尾に到着しました。

横尾は、
槍と穂高の分岐点。
橋を渡って左へ進めば、
穂高登山の中心地:涸沢です。

横尾で最初の休憩をとりました。
横尾にあった鳥瞰図です。
※槍沢ルートを黄色に加工しました。

上高地からこの横尾までが11km。
平坦な道を歩いてきましたが、
ここまではウォーミングアップ。
槍ヶ岳まではあと11km。
ここからが本番です。
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横尾を過ぎると、
まずは渓流ゾーン。

梓川の美しい流れを見ながら、
水の音を聞きながら歩きます。

感動するほどキレイな水。
まだ元気だった妻。

のちのち、とんでもなく辛くなるとは、
この頃はまだ知りませんでした。
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猿の群れに遭遇。

猿に誘導されて、

槍沢ロッジに到着しました。

※ガイド本等では、ここで一泊して翌日、槍ヶ岳を目指すというのが定番です。
槍が見えるよ。

望遠鏡を覗くと、
今日初めての槍ヶ岳が見えました。

まだまだ。かなり遠そうです。
少し凹みました。
サラシナショウマ。

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槍沢ロッジを過ぎると
徐々に登りがきつくなります。

大曲。

スタートから4時間40分。
自分たちにしたら早すぎです。
長丁場という事を意識して、
ここまで飛ばし過ぎていました。
大曲からは、
本格的な登りに突入します。

いまだ槍は姿を現しません。
もう9月も終わりだったので、
雪はわずかに残るだけ。
雪渓歩きはありませんでした。

ナナカマドの赤い実。

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天狗原分岐。

標高は約2400m。
ここで。。
突然な感じでしたが、
妻がダウン、バテてしまいました。
力が入らない、頭痛、吐き気。
症状的に、100%高山病です。
高低差1000m位を一気に登り、
標高2400m以上までくると、
妻はほぼほぼ高山病になります。
ここからが大変でした。
ヘロヘロで声も出ない状態。
足取りは、まるで牛歩。

山頂までのコースタイムは、
まだ3時間あります。
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妻がヘロヘロになり、
ゆっくりゆっくり歩いて40分。
やっと槍が現れました!

歩き始めて6時間半でようやくです。

ここからは、槍の姿を
前方に見ながら進んでいきます。

ただ_、
見えてはいるものの、
距離的にはまだまだ遠い槍。

歩けど歩けど、
近づけない感じがしました。
槍ヶ岳を開山した浄土宗の御坊様が
寝泊まりしていたという洞窟。

素晴らしい天気でした。
たまに雲がふっと発生しても
すぐに消えてくれました。

この快晴のうちに山頂に立ちたい。
そう思いながら進みました。
殺生分岐。妻はもう
とっくに限界を超えていましたが、
自分もここまでくると疲れモード。

でも_まだ行けます。
殺生ヒュッテを過ぎました。


レンズで山頂を望遠すると、
登頂している人たちが見えました。

高度感が伝わり、
緊張とワクワクが混ざります。
そして歩き始めから8時間20分。
13時45分、山頂直下の山小屋に
到着しました。

ふぅ_疲れました。
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槍ヶ岳山荘でさっそく受付。
平日だったので、幸いにもひとり
1つの布団が割り当てられました。
※混雑期は1つの布団に2、3人で寝るらしいです。
少し回復したら、
小屋のカレーを食べました。

いよいよ槍の穂先へアタックです!
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妻はザック無し、
水は私が背負いました。
二人ともヘルメットを被ります。

気持ち良い緊張感。

慎重に進みます。
この差筋ステップが
個人的に苦手でした。

直角梯子の連続。

そして、
最後の梯子を登りきって、

山頂に立ちました!

憧れた槍の山頂!
標高:3.180m。
達成感。
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山頂にしばらくいました。

雲が沸いてきましたが、
おかげでブロッケンに遭遇しました。

しかも槍の影と一体化したブロッケン。
すごい!
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天界から地上への梯子。

名残惜しいけど、
山頂を後にします。
下り上手なタマケン山岳部。





無事に戻ってこれました。

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槍の穂先と槍ヶ岳山荘。

ひろがる雲海。

小屋前で再びブロッケン。

この後も何度も見れました。
今日はブロッケン祭り。
17時からの夕食。

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夕食後は夕焼けショー。

山で夕日を見るのは久しぶり。
染まる岩肌。

日没。

槍ヶ岳。

19時前には寝ました。
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3時半起床。
山小屋さんに用意してもらった
おこわを食べました。

朝焼け。

栃の縮れ杢のよう。

そして御来光。


朝日を見ながら出発。
下山。

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東鎌尾根で下山します。
表銀座縦走で通る道です。



早朝の誰もいない尾根道。


振り返ると、もうだいぶ
槍ヶ岳が遠くに見えました。

ナナカマドの赤い実。

上高地への帰路は、疲れもあり
ほんと気の遠くなる長さでした。

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徳沢で食べたカレー&月見うどん。

ヘトヘトで嫌になった帰路。

透明な梓川。

ようやく帰ってきた河童橋。

上高地のバスターミナル。

バスで沢渡へ帰りました。
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