厳冬期の天狗岳!

厳冬期の天狗岳!
タマケンひとり山岳部
2月の厳冬期。
天狗岳(八ヶ岳)に登りました。
今年唯一のピッケル登山となった天狗岳。
忘れられない登山の一つになりました。
以下、天狗岳の記録です。
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雪道、スタッドレス。
鹿の親子がお出迎え。
6時45分。
登山口:渋御殿湯に到着。
宿の女将さんが親切に、
駐車場の案内をしてくれました。
7時15分、登山届を提出。
手袋を少し脱いだら、
寒さで指先に痛み。
強い寒気に覆われた日曜日。
ほんと寒い一日でした。
スタートは、
薄暗く静かな樹林帯から。
ニット帽も氷りました。
しばらくして陽が昇りました。
明るくなった樹林帯を進みます。
登り始めてから1時間40分。
黒百合平に到着です。
有名な山小屋:黒百合ヒュッテがあります。
ビーフシチューが美味しいと評判の山小屋。
今日の目的のひとつでもあります。
(帰りに注文する予定。)
黒百合ヒュッテ前のテント場。
こんなに寒い日にテン泊する人、ほんとうすごい。
チェーンスパイクを外して、
12本爪アイゼンを装着!
ストックも、
ピッケルに持ち替えました。
行動再開!
少し歩くと、
前方に東天狗岳が現れました。
まずは、あの東天狗岳山頂を目指します。
(その後、西天狗岳へ向かう計画。)
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ここからは、本格的な雪山登山です。
緊張感を持って進みます。
稜線に出たとたん、
強風が吹き付けてきました。
樹林帯の中は、無風だったのに。
アウターのフードを被ります。
東天狗の右隣りに、西天狗も現れました。
ゴツゴツ尖がった東天狗。
ゆったり穏やかな西天狗。
対照的な双耳峰です。
進みます。
いよいよ東天狗の核心へ。
暴風圏。
強い風が吹き荒れています。
妻の声も聞きとれません。
振り返ると、
北八ヶ岳の山々。
強風の洗礼。
斜面にストックをぐっと差して、
前傾姿勢で耐える時もありました。
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アクシデントがありました。
吐く息で、
妻のバラクラマが凍ってしまいました。
息が苦しくなり、焦った妻は、
バラクラマを脱ごうとして、
グローブを外してしまいます。
その瞬間、
グローブは遠くへ飛ばされて消えました。
妻の指先は、すぐに激痛。
痛い痛いと言い出しました。
焦ります。。。
幸いにも、自分のザックに
予備のグローブ(薄手のアウター+インナー)が
あったので、それを重ね着してなんとか難を逃れました。
雪山の怖い体験でした。
■反省点
 ・暴風時、グローブは脱がない。
 ・予備のグローブを各自で持つ。
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岩稜地帯に入りました。
けっこうな高度感。
緊張しました。
山頂が近づきました。
あと少し。
やりました!
10時31分、東天狗岳の山頂に到着!
標高:2.640m。
山頂から見た南八ヶ岳のオールスターたち。
(赤岳、阿弥陀岳、中岳、硫黄岳)。
いつか、
冬の赤岳に登ってみたいと思っています。
まだまだ我々には厳しそうですが。
続いて、あの西天狗岳山頂に向かいます。
岩場を一度下ります。
西天狗への穏やかな稜線。
でも風は穏やかじゃありません。
雪を巻き上げてビュンビュン吹いています。
そして最後の登り、
到着!
西天狗岳山頂。
標高:2.646m。
西天狗山頂に到着したとたん、
しばらく風が止みました。
感動の絶景。
何枚も写真を撮りました。
気づけば、
ペットボトルの水が凍っていました。
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充実感に満たされて、
山を下ります。
帰りは、
東天狗の西面を巻きました。
11時を過ぎ太陽も高く上がり、
風もだいぶ弱まりました。
快晴の雪山。絶景。
あまりの素晴らしさに感動の帰り道。
今日は最高だったな~と、二人で話しました。
霧氷。
お昼すぎ。
黒百合ヒュッテに戻ってこれました。
目的の1つだったビーフシチュー。
確かに激ウマ。
嬉しい足元ストーブ。
ラーメンも食べた妻。
満腹の樹林帯。
そして13時30分。
渋御殿湯に無事に帰還!
帰路。
中央道から見えた八ヶ岳。
雪の天狗岳。
最高でした。
また登山が好きになりました。