甲斐駒ヶ岳と摩利支天。

タマケンひとり山岳部。
今回は、甲斐駒ヶ岳です。
甲斐駒ヶ岳は、日本に数ある「駒ヶ岳」の中の最高峰(2.967m)、
南アルプスの貴公子とも言われるスター的な山です。
故・深田久弥さんは、著書:『日本百名山』の中で甲斐駒ヶ岳をこう讃えています。
「南アルプスの巨峰群が重畳している中に、この端正な三角錐はその仲間から少し離れて、
はなはだ個性的な姿勢で立っている。まさしく毅然という形容に値する威と品をそなえた山容である」
「日本アルプスで一番奇麗な頂上は、と訊かれても、やはり私は甲斐駒をあげよう。
眺望の豊かなことは言うまでもないとして、花崗岩の白砂を敷きつめた頂上の美しさを推したいのである」
日本の屈指の名峰:甲斐駒ヶ岳。
本当、素晴らしい山でした。
思い出に残る山行になったと思います。
以下、その記録です。
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AM3時前、自宅を出発。
前日の御神輿&鮨食べ放題&寝不足により、体調がベストで無く、(初めて)往きの運転を妻に託しました。。
中央道は甲府昭和IC.で下り、芦安駐車場に到着したのは5時00分。
まだ夜明け前。
ヘッドライトを装着して登山靴を履き、バス停へ向かいました。
(マイカー規制の為、ここから先は指定されたバスかタクシーを利用します。)
車窓から、朝日を浴びた北岳を見ました。
約1時間後、「広河原」に到着。
(登山口までのアクセスが少々大変です。。)
7時15分まだ肌寒い中、登山スタート!
(神輿を担いだ右肩にザックが当たり痛い!。)
仙水峠までは比較的穏やかな道が続きました。
スタートしてしばらくは沢沿いの樹林帯。
ちょうど、太陽が上がり明るくなり始めた頃。
樹林帯が終わり、岩塊がゴロゴロと堆積した場所に出ました。
片隅にところどころ、白い綿のような苔(?)が生えていました。
(調べましたが、名前が分かりません。)
その圧倒的な存在感。白い岩肌。
別山から剱岳を見た時の衝撃に近い強烈なインパクト。
手前が片翼:摩利支天、奥が本峰:甲斐駒。
仙水峠で一服(アミノ酸を補給)。
今朝の体調の悪さはどこへやら、
今日は、今までの登山で一番と言っていい程に体調がいい事に気が付きました。
この仙水峠から駒津峰に至る(コースタイム約90分)の急登。
休みなくガンガンに登っていけました。
北沢峠を起点に登るもう一つの百名山:仙丈ヶ岳がキレイに見えました。
あの稜線も早く歩いてみたいです。
5分ほど休憩してから、
いよいよ甲斐駒の核心部へ突入です!
快晴!風も穏やか。最高のロケーション。
この石を過ぎ、右に進むのが一般コース。
まっすぐ進めば直登コース。
この直登コース。
「山と高原地図」では「点線ルート」。
ガイド本には、「危険なルートなので避ける事」と書いてあります。
が、もちろん、この「直登コース」を進みます。
直登のおかげで、一気に高度が上がります。
鳳凰三山とオベリスク、後ろには富士山も見えます。
あと少しで山頂です。
妻はゼエゼエハアハア。
(私は不思議なくらい息が上がりません、体調良すぎ。)
標高:2.967m。
日本で24番目に高い山頂です。
たくさんの石碑や剣が祀られていました。
滑落事故でもあったのかと思いましたが、
シルバーウイークの登山の行楽を撮影していたようです。
下山を開始してしばらくすると、「摩利支天」への分岐を迎えますが、
ほとんどの人が、摩利支天に立ち寄らず下山して行きます。
もったいないので、
妻にザックを預け、
ひとりで摩利支天へアタックしてきました。
ダッシュで(笑)。
調べてみましたが、
「摩利支天」とは仏教の守護神で、陽炎を神格化したものだそうです。
本当にダッシュでの摩利支天往復15分。
吐きそうになりました。
12時45分、駒津峰に到着。
ここから先は、往路と違うコースを選びました。
双児山を経由するコースです。
水筒の水を飲んだら、すぐに出発。
ここからは延々下り。
ひたすらの下り。
や、膝も痛くなってきたので、イブを飲み。
何人も抜きました。
登りは遅いが、下りはハイスピードな妻。
こもれび山荘でNECTAR&CIDER。
そして広河原から芦安までは乗り合いタクシー。
(※注意:ここの乗り合いタクシー、かなり荒い運転で怖いです。)
や、甲斐駒ヶ岳。
達成感があります。
天気にも恵まれ、
過去ベスト3に入るであろう素晴らしい山行になりました。
★ちなみに、タマケン山岳部。
この9月は、偶然にも「百名山:駒ヶ岳シリーズ」となりました。
(①赤城駒ヶ岳、②木曽駒ヶ岳、③甲斐駒ヶ岳。)
残りの駒ヶ岳(百名山)は、会津駒ヶ岳、越後駒ヶ岳の2つです。
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