夏の北アルプス薬師岳!

夏の北アルプス薬師岳!
タマケンひとり山岳部
8月の夏季休暇。
北アルプスの薬師岳に登りました。
薬師岳は,
剱岳や立山と並ぶ立山連峰の主要峰。
百名山のひとつです。
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今年のお盆休みは天候に恵まれず、
天気予報は曇と雨のマークばかり。
山の天気予報をずっと睨みながら、
時(晴れ)が来るのを富山で待ちました。
富山城。
隈研吾さん。
富山地鉄ゴールデンボウル。
宮崎海岸へ。
新潟寄りの海は晴れていました。
入善で岩牡蠣。
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そして滞在2日目の朝。
山の天気予報を確認すると、
明日から回復の兆しあり!
翌朝から登れるように、
登山口のある有峰へ向かいます。
途中、芦峅寺にお参り。
立山信仰の拠点の御寺です。
杉の根に巣を作るミツバチ。
隣接する立山博物館では、
「今年は熊が多いですよ」と、
スタッフさんに声をかけられました。
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薬師岳の登山口である「折立」。
折立は、
駐車スペースの争奪戦が起こる
山奥の小さなスポットです。
アクセスは、
6時~20時だけ通行できる
有峰林道に限られます。
このお盆時期。
駐車場を確保しようと、、
ゲート開門前の夜中から
長い車の列ができるそうです。
駐車場に困るのは嫌です。
ゲート閉門前に折立に行き、
車中泊で朝を迎えようか。
そう考えましたが、
いろいろ動いたら運よく、
林道内にある唯一の宿を
当日予約する事ができました。
そうして15時過ぎ、
有峰林道に入りました。
しばらくして、びっくり。
車の前を熊が横切りました。
登山をはじめて2回目の熊遭遇。
今回は車中だったので安心でしたが、
明日の登山が不安になりました。
そして。
林道途中にある宿。
有峰ハウスに到着しました。
県営で宿泊費も安いのに、
すごく感じのよい宿でした。
梁現しの木組な造で、
部屋の壁は無垢杉板張。
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8月14日早朝。
有峰ハウスから折立へ。
駐車場争奪戦が始まる前に
安心し
て到着。
朝5時30分出発。
太郎坂という急登。
ひさびさの本格登山に
汗だく&心臓バクバクでした。
今回のルート。
往復で約20Kmを超え、
標高差は1.600mあります。
樹林帯の途中にある
道標はアラレちゃん。
樹林帯を登りきると、
景色が開けました。
そこから太郎平までは、
穏やかな稜線歩き。
雲の隙間に見える薬師岳。
登り始めて3時間半。
前方に山小屋が見えました。
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太郎平小屋に到着。
正面には、
憧れの裏銀座の山々。
鷲羽岳や双六岳、そして雲の平。
右手には黒部五郎岳が見えます。
※このお盆休み、晴天が続けば、
本当は黒部五郎岳にも登るつもりでした・・
左手には薬師岳が聳えています。
まだまだ遠そう。
太郎平小屋で長めの休憩。
カレーとラーメンを食べました。
三男は2皿を完食!
1時間ほど休んでから再出発。
気づけば、
雲に覆われていた空。
テント場を通過。
水場で水を補給しました。
再び樹林帯に入ります。
しばらくすると。
空が急に暗くなり、
強い雨が降りだしました。
急いでレインウェアを着ました。
幸いにも、
20分ほどで雨は止みました。
チングルマの花のほとんどが、
綿毛に変わっていました。
猛暑だったせいか、他の花も
早く終わってしまったようです。
空は晴れたり曇ったり、
小雨が降ったりのくりかえし。
登り始めてから7時間近くたち
ヘットヘとの妻と三男。
そして午後1時すこし前。
ようやく、
薬師岳山荘に到着しました。
がんばった三男にあんみつ。
今日の登山はここまで。
午後は、
ゆっくり山小屋で過ごしました。
苦手な相部屋。
夕食後、
虹が架かりました。
ガスがすこし晴れて
槍ヶ岳も姿を見せてくれました。
雲の隙間から、
夕焼けと富山の街灯り。
そして
19時には寝ていました。
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たっぷり8時間寝て、
夜中の3時に起床。
ヘッドライトを装着して
薬師岳の山頂へ向かいます。
空には満天の星。
道標をライトの明かりで
探しながら進みました。
背後には富山の夜景。
少しづつ、
空が青みを帯びてきます。
避難小屋のある小ピーク。
小ピークを過ぎると、
本当の山頂が見えました。
この時間の空の色が、
いつも最高です。
そして。
いよいよ山頂へ。
4時20分。
薬師岳山頂!
日の出前。
真っ赤に染まった空。
ダウンを着て、
寒さを凌ぎながら
御来光を待ちました。
剱岳。
右に槍ヶ岳。
左奥は富士山です。
御来光。
富山湾も見えます。
東斜面は、
特別天然記念物にも指定された
大規模なカール群。
山頂を後にします。
小屋に戻って朝食。
そして下山。
振り返って眺めた薬師岳。
前方に富山湾を眺めながらの
下山路。
頑張った三男に
おじさんがスイカをくれました。
そして。
無事に折立に帰還!
このまま車を走らせ、
東京に戻りました。
疲労困憊。