防火規制と木について

20日(土曜)に、
「近山スクール」(という木造住宅の勉強会)の最終講義に参加してきました。
安井昇先生という「防火」のスペシャリストによる講義でした。

都市部の防火規制の中で、いかに積極的に木を使って住宅を作るかがテーマです。
・軒裏を木の現しにするには?
・木造3階建(準耐火造)で木の梁現しの建築を作るには?
・木製格子を付けたAWは、防火的にいいのか、悪いのか?
 などなど

おさらいですが、都市部(ここでは準防火地域とする)の木造住宅はだいたい以下の2つになると思います。
【防火構造建築】
・準防火地域の(500m2以下の)2階建ては、延焼部(外壁、軒裏)を『防火構造』とする防火構造建築物とする
・つまり防火構造建築は周囲の屋外火災に抵抗する構造
【準耐火建築】
・準防火地域の3階建ては、主要構造部を『準耐火構造』とする準耐火建築物とする
・準耐火造建築は屋外火災+屋内火災に抵抗する構造




↓↓↓
まず軒裏の件ですが、結果として、30mm以上の野地板、45mm以上の面戸を使えば木現しでOKです。
(「下高井戸の家」は、垂木、野地板、面戸を無垢材の表しでやりたいと思っています。)
ここらへんは木組ゼミでも勉強済だったんですが、今回の講義で改めて技術的な根拠が分かりました。
また、木造3階建でも、JAS材を使った「燃えしろ設計」により、柱梁を木現しにできる。
木製格子があったほうが周囲の火災時に室内への熱を遮る事が実験では確証済、しかし役所は認めてくれない。
などなど大変為になりました。

また、火気使用室の内装制限が去年の4月に変わったんですが、そこらへんの詳しい仕様も確認できました。
垂れ壁H500ってもう不要なんですね・・。

安井先生の次は、高橋昌巳先生の講義でした。
土壁による内外真壁造の伝統構法を、都市部の防火規制の中で設計をされている方でした。
その実作の防火のポイントを写真で解説してもらえました。

何をいまさらと思われるかたもいると思いますが、
木造の防火の話って奥が深くて面白いですね。
とにかく土曜の午後は、勉強になりました。

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