構造打合せ

貫で作る壁は壁倍率が低い
→貫の壁だけで必要壁量を満たすには壁がたくさん必要
→でも、N氏の現代的な空間のデザインでは壁は少なくなる
→それじゃあ必要壁量が満たせない
→ならば壁倍率の高い壁(筋交など)を部分的に入れるしかないのか・・
→そしたらその壁にかかる足元の引抜力が上がるから部分的にHD金物が出てくる
→HD金物を入れるのは、コンセプトから外れるんでは?
→でも、貫の壁にも,2階床にだって構造用合板は貼るわけで、もともとその時点で、本当の伝統構法じゃないし・・・・。
→(別の話だけど、羽子板ボルトって基準法の仕様規定にないんだけど、梁現しにした場合どう考えてやってけばいいんだ・・)
→で、設計N氏曰く「有名構造家O先生に相談しよう。O先生ならば・・・」

というわけで、諸問題(木組の家を設計する人が誰もがぶち当たる壁なのかもしれませんが)
を解決する為に設計N氏と構造設計事務所に行って来ました。
内藤廣氏など、有名建築家の構造設計を数多く手掛ける有名構造家O先生の事務所です。

O先生は、木構造を得意とする人で、
全く新しい木の接合法や架構考えたりするレベルの仕事をされています。
しかし、基準法の仕様規定の範疇で納まる仕事でなく、限界耐力計算で仕事をしています。
つまり、我々工務店がやるような4号建築の仕事をする人ではないです。

とは言っても、住宅レベルでいわゆる伝統構法の構造を専門にやってる構造家ってほとんどいません。
いたとしても、現代的デザインには疎い方々のようで。
そういう点を考慮して、設計N氏がO先生への相談を決めました。

実際、話を聞いてもらっても門前払い的な扱いを受けるだろうと思っていましたが、
熱心に私たちの話を聞いてくれ、アドバイスを頂くことができました。
3時間にもわたる話になりました。
O先生に本当、感謝です。。
構造事務所を出て、N氏とさらに2時間ミーティングでした(BEER無しの真面目な)。

※貫構造は壁倍率が低いです。でも、筋交などと異なり粘り強い性能を持っています。
いわゆる柔構造です。
骨組をガチガチに金物で固めてパワーで地震に耐えてやるっ!っていう考えではなく、
地震の揺れを柳のように柔らかく受け流し、粘って崩壊を防ぐ!という構造です。

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